【ダンレボがプロ競技に】BPL SEASON2 DDR部門開幕!【ルール解説】

1/24(火)にBPLの公式TwitterでBPL S2 DDRの告知があり、ついにDDR(ダンレボ)でもBPLが始まることになりましたね!

詳しくは公式サイトにぴっちり書いてあるので、このブログではBPLって何?って人にもある程度わかるように、ざっくりと概要や大会ルールについて紹介していきたいと思います。

BPL(Bemani Pro League)とは

BPLについては今までbeatmania IIDXSOUND VOLTEXのみの開催だったため、あまりよく知らないといった方もいるんじゃないでしょうか。

公式では以下のように書かれており、各機種のトッププレイヤーがチームオーナーと契約しプロ選手としてリーグ戦を行う、音ゲーのeスポーツ大会となっています。

BEMANI PRO LEAGUEはKONAMIが主催する「esports×音楽」の新感覚エンタテインメントです。
プロ選手がチームに所属し、リーグ戦でチーム優勝を目指します。

BPL自体は2021年から開催されており、初年度はシーズン1としてbeatmania IIDXのみが対象機種、2022年度はシーズン2としてSOUND VOLTEXとDDRが参戦となります。

シーズン シーズン1 シーズン2
タイトル IIDX IIDX SDVX DDR
開催時期 2021年
6月〜10月
2022年
6月〜10月
2022年
12月〜翌年3月
2023年
4月〜7月

 

DDRのBPLについて

それで概要と大会ルールについて見ていきましょう。

概要

■エントリー
2023年1月24日(火)~ 2月12日(日)23:59
■プロテスト(書類審査、面接・実技試験)
2023年1月24日(火)~ 2月21日(火)23:59
■ドラフト会議
2023年3月25日(土)
■プロリーグ
2023年4月〜7月予定

情報公開日である1/24(火)からいきなりエントリー受付開始となっています。

プロテストは全てオンラインのようですが、テストに合格したらプロになれるというわけではなく、合格後のドラフト会議でオーナーさんから指名をされることで、計24名が晴れてプロ選手となることができます。

ちなみに実技試験の課題曲は公開されていて、以下の通り。

・You are a Star / SINGLE CHALLENGE(Lv13)
・POSSESSION (20th Anniversary Mix) / SINGLE EXPERT(Lv16)
・SINGLE EXPERT or SINGLE CHALLENGEで、Lv13~18の中から任意の1譜面

コロナ禍に配慮してか、オンラインでプレイの様子を動画に録って提出する方式みたいです。
個人的にユアスタとポゼが課題曲なのは熱い…

大会ルール

ここからが大会ルールの説明です。

1チーム3名×8チームの合計24名でリーグが行われ、レギュラーからファイナルまでの4つのステージで構成されています。

レギュラーステージ
4チームごとに2リーグに分け、総当たり戦を1回ずつ行います。

クォーターファイナル
レギュラーステージの結果をもとにして、8チームが1試合ずつトーナメント戦を行い、各戦勝者がセミファイナルに進出します。

セミファイナル
クォーターファイナルを勝ち上がった4チームが戦い、勝者がファイナルへ進出します。

ファイナル
セミファイナルを勝ち上がった2チームが戦い、優勝チームが決定します。

ABCDEFGHの8つのチームがあるとしたら以下のような流れになります。

レギュラーステージ
リーグ1(ABCD)、リーグ2(EFGH)の各リーグ内で総当たり戦を実施し、1チームにつき3試合行う。
結果に関わらず全チームがクォーターファイナルへ進む。

クォーターファイナル
8チームを4組に分けて、各チーム1試合ずつ試合を行う。
(例.A対B/C対D/E対F/G対H)
レギュラーステージのリーグで1位だった2チームはアドバンテージとして最初から2ポイントをもらうことができ、有利に試合を進めることができる。
各試合で勝利した計4チームがセミファイナルに進む。

セミファイナル
4チームで試合を行い、勝利した2チームがファイナルへ進む。

ファイナル
セミファイナルで勝利した2チームで試合を行い、優勝チームが決まる。

ちなみに、BPLでは曲のスコアは全てEXスコアで計算されます。
通常スコアよりもMARVELOUSの比重が高くなっているので、どれだけMARVELOUSを多く取れるかが重要となってきます。逆にGREAT以下の判定を取った時の失点率が通常スコアよりも低いため、少々ミスをしても実力の安定している方が勝ちやすい、つまり実力差が結果に現れやすいスコア方式といえます。

※EXスコアとは?
全ての曲・譜面で最大スコアが100万点となる通常スコアとは異なり、MARVELOUS /OK=3点、PERFECT=2点、GREAT=1点、GOOD/MISS=0点として計算される、譜面毎に最大スコアが異なる方式。

試合の流れ

チーム同士の戦い(試合)は、基本的に1st、2nd、3rdの3つの対戦で構成され、各対戦での勝敗によりチームにポイントが付与されます。
全ての対戦が終わった時点でチームが保有している合計ポイントの多寡により、その試合の勝敗が決まります。
※セミファイナルとファイナルのみ1st〜5thの5対戦で構成される。

実際の試合の流れを見ていきましょう。

レギュラーステージ

レギュラーステージは1st(Lv.12〜14)、2nd(Lv.15〜17)、3rd(Lv.13〜17)の3つの対戦で構成され、それぞれ自選・他選の計2曲で競い合うこととなります。
各チームは自選曲を3曲提示し、相手チームに3曲の中から1曲選んでもらうことにより、自選曲・他選曲が決まる形です。指定の1曲ではなく3曲から選べるあたりは、どうしても苦手な曲からは逃げられるのでまだ救いがある感じですね笑

また3rd matchでは、2vs2のタッグバトルという、シーズン2のSDVXから導入されたバトル形式がDDRでも取り入れられています。相手チーム2人分のスコアを読んで人選・選曲を行わなければならないため、戦略性がグッと高くなりますね。

1試合毎に、勝利:3点、引き分け:1点、敗北:0点の勝点がチームに付与され、リーグ内の総当たり戦(3試合)後の合計勝点数でレギュラーステージの順位が決定します。

仮にAチーム(A1選手、A2選手、A3選手)とBチーム(B1選手、B2選手、B3選手)で戦う場合、以下のような感じ。

1st match(Lv.12〜14)

Aチームは曲abcを提示、Bチームは曲defを提示。
お互いに相手チームの提示曲から、曲cと曲eを選択したとする。

曲c、曲eで対戦を行う。
1曲毎に、勝てばチームとして1pt獲得

2nd match(Lv.15〜17)

Aチームは曲ghiを提示、Bチームは曲jklを提示。
お互いに相手チームの提示曲から、曲hと曲jを選択したとする。

曲h、曲jで対戦を行う。
1曲毎に、勝てばチームとして2pt獲得

3rd match(Lv.13〜17)

Aチームは曲mnoを提示、Bチームは曲pqrを提示。
お互いに相手チームの提示曲から、曲oと曲pを選択したとする。

曲o、曲pで対戦を行う。
1台の筐体に各チーム2名で、計4名が同時に曲をプレーする。
1曲毎に、スコアの順位に応じたポイントを獲得する。
獲得ポイントは1〜4位まで順に、3pt、2pt、1pt、0pt

※ストラテジーカード

レギュラーステージでは、相手の提示する3曲を無効にする“ストラテジーカード”というものを、使用条件を満たせば使用することができます。
ストラテジーカードを使用した場合、相手チームの提示した曲が無効になり、代わりに自チームが提示した曲の指定されていない曲の中からランダムで選ばれた1曲が選択されます。

下の例だと、A1選手がストラテジーカードを使用した場合、B1選手が提示した曲defは無効になります。
そして課題曲としてプレーする2曲は、B1選手が指定した曲cと、指定されなかった曲abのどちらかになります。実質2曲とも自選曲になるので、めちゃめちゃ強いですね。。。

※コストについて

そんなメチャクチャ強いストラテジーカードですが、発動条件に関わるのが、同じくレギュラーステージのみに設けられた“コスト”という概念です。

抜粋ですが、コストに絡む試合ルールは以下の通り。

・試合への出場には、コストを消費します。
・全選手、レギュラーステージを通して160のコストを保有しており、1st matchには20、2nd matchには40、3rd matchには40のコストを消費します。
・選手は全試合において必ず1回出場する必要があります。
・ストラテジーカードは、出場選手のコストを40消費することで使用可能になります。

上のルールを当てはめると、レギュラーステージ開始時に1チームが保有しているコストは
160×3(チーム人数)=480

一方、レギュラーステージ(3試合)で消費する最低コストは
{20(1st)+40(2nd)+40×2(3rd)}×3=420

つまりただ試合を行うだけでも差し引き480-420=60コスト分しか残らない計算になるので、この縛りで行けば40コストを消費するストラテジーカードはレギュラーステージ(3試合)を通して1回しか使えないんじゃないかと思います。使い所が重要ですね。

クォーターファイナル

クォーターファイナルのルールは、コストやストラテジーカードのルールが無くなる以外は、基本的にレギュラーステージと同じですが、課題曲の難易度帯が1つ上がり、Lv.18までが対象となります。
各チーム1試合のみ行う為、“勝点”というものは無くなり、その1試合の合計ptで相手チームに勝利できればセミファイナルへと進むことができます。

対戦 レギュラーステージ クォーターファイナル
難易度 勝利pt/曲 難易度 勝利pt/曲
1st Lv.12〜14 1 Lv.14〜15 1
2nd Lv.15〜17 2 Lv.16〜18 2
3rd Lv.13〜17 3/2/1/0 Lv.14〜18 3/2/1/0

 

セミファイナル・ファイナル

セミファイナル以降、基本的なルールはクォーターファイナルと同じですが、1試合の中の対戦数が3対戦から5対戦へと増えます。
また1st〜3rdまでの3対戦が1vs1のシングルバトル、4th〜5thの2対戦が2vs2のタッグバトルとなります。

対戦 難易度 勝利pt/曲
1st Lv.12〜14 1
2nd Lv.15〜16 2
3rd Lv.17〜18 2
4th Lv.13〜15 3/2/1/0
5th Lv.16〜18 4/3/2/0

“シングルバトルには3選手全員が出場する必要があります”という条件も加わり、まさにチームの総力戦といった感じですね。
このセミファイナル・ファイナルを勝ち抜いた1チームが、BPL シーズン2 DDR部門の優勝チームとなります。

 

タッグバトルの重要性

ここまでザッとBPLの大会ルールを見てきましたが、今大会ではチームが勝利するためにタッグバトルがかなり重要となります。

タッグバトルのポイント割合

下のグラフは1試合の中で獲得可能な累計ptをステージ毎にまとめたものです。
グラフを見ると、レギュラーステージ〜ファイナルのいずれにおいても、タッグバトルの占める割合がかなり高いです。

極端な話、シングルバトルで全敗してもタッグバトルで巻き返すことができ、タッグバトルでいかにポイントを稼ぐかが、勝利への鍵になることと思います。
例)レギュラーステージ
1st:A(2pt)、B(0pt)→2nd:A(6pt)、B(0pt)→3rd:A(8pt)、B(10pt)
→累計ポイントは8対10でBチームの勝利

タッグバトルで勝つためには

では比重の高いタッグバトルで勝つためにはどうすればよいのか。
仮にAチーム(A1選手、A2選手)、Bチーム(B1選手、B2選手)の4名で対戦を行った際の獲得ポイントのパターンを見ていきます。(同点のパターンは割愛しております。)

セミファイナル/ファイナル:4th matchまでのタッグバトル

AチームがBチームに勝つためには、表の赤色で塗りつぶしたパターン、つまり2人のうち片方は1位を取り、且つもう片方は4位(最下位)以外を取らなければならないことになります。
上記以外の場合は相手チームに同点以下に持ち込まれてしまうため、少なくとも自選曲では片方が1位、もう片方が2位か3位をとって、リードを広げたいところです。

勝敗 順位 個人(pt) チーム(pt)
A1 A2 B1 B2 A1 A2 B1 B2 A B
A>B

Aの勝ち

1 2 3 4 3 2 1 0 5 1
1 2 4 3 3 2 0 1 5 1
2 1 3 4 2 3 1 0 5 1
2 1 4 3 2 3 0 1 5 1
1 3 2 4 3 1 2 0 4 2
1 3 4 2 3 1 0 2 4 2
3 1 2 4 1 3 2 0 4 2
3 1 4 2 1 3 0 2 4 2
A=B

引き分け

1 4 2 3 3 0 2 1 3 3
1 4 3 2 3 0 1 2 3 3
2 3 1 4 2 1 3 0 3 3
2 3 4 1 2 1 0 3 3 3
3 2 1 4 1 2 3 0 3 3
3 2 4 1 1 2 0 3 3 3
4 1 2 3 0 3 2 1 3 3
4 1 3 2 0 3 1 2 3 3
A<B

Aの負け

2 4 1 3 2 0 3 1 2 4
2 4 3 1 2 0 1 3 2 4
4 2 1 3 0 2 3 1 2 4
4 2 3 1 0 2 1 3 2 4
4 3 1 2 0 1 3 2 1 5
4 3 2 1 0 1 2 3 1 5
3 4 1 2 1 0 3 2 1 5
3 4 2 1 1 0 2 3 1 5

 

セミファイナル/ファイナル:5th matchのタッグバトル

セミファイナル/ファイナルの5th matchではさらに獲得ptの傾斜が大きくなり、また4th matchまでと異なり引き分けが無くなります。
AチームがBチームに勝つためには、表の赤色で塗りつぶしたパターンである、どちらも4位(最下位)を取らないことが必要になります。
1位を取らなくても相手チームのポイントを上回ることができる分、4th matchまでより楽そうにも見えますが、反対に片方が最下位を取ってしまった場合、もう片方が1位になっても相手チームのポイントには届かなくなります。
その点で、4th matchまでよりも二人で一緒に高いスコアを取るということが重要になります。

勝敗 順位 個人(pt) チーム(pt)
A1 A2 B1 B2 A1 A2 B1 B2 A B
A>B

Aの勝ち

1 2 3 4 4 3 2 0 7 2
1 2 4 3 4 3 0 2 7 2
2 1 3 4 3 4 2 0 7 2
2 1 4 3 3 4 0 2 7 2
1 3 2 4 4 2 3 0 6 3
1 3 4 2 4 2 0 3 6 3
3 1 2 4 2 4 3 0 6 3
3 1 4 2 2 4 0 3 6 3
2 3 1 4 3 2 4 0 5 4
2 3 4 1 3 2 0 4 5 4
3 2 1 4 2 3 4 0 5 4
3 2 4 1 2 3 0 4 5 4
A<B

Aの負け

1 4 2 3 4 0 3 2 4 5
1 4 3 2 4 0 2 3 4 5
4 1 2 3 0 4 3 2 4 5
4 1 3 2 0 4 2 3 4 5
2 4 1 3 3 0 4 2 3 6
2 4 3 1 3 0 2 4 3 6
4 2 1 3 0 3 4 2 3 6
4 2 3 1 0 3 2 4 3 6
3 4 1 2 2 0 4 3 2 7
3 4 2 1 2 0 3 4 2 7
4 3 1 2 0 2 4 3 2 7
4 3 2 1 0 2 3 4 2 7

このように、タッグバトルでは相手2人分のスコアを読んで人選・選曲をしなければならないことや選曲可能な難易度帯が広いことを踏まえると、選手にとっては非常に厳しく、頭を悩ませるルールかと思います。

ただその分逆に、観客の方にとってはかなり見応えがあるんじゃないかなと思います。
KACでは主にLv.18〜19の高難易度譜面で目の前のライバルを倒す“対個人”の勝敗で試合が決まっていきますが、BPLでは上記のタッグバトルや、コスト/ストラテジーカード等、カードゲームのように限られた手札の中で最大効率で選手の力を発揮できるような戦略を組んで、チーム一丸となって勝ちに行く力が求められます。

数ある楽曲の中からどの曲が選ばれるのか、どれだけ正確にリズムを刻めるか、どれだけ高難易度譜面を踏みこなせるか、本番の一発勝負で力を発揮できるのか、ルールが複雑な分、様々な切り口でチームや選手は力を試されることになります。そういった意味では、KAC以上にDDRというゲームや、プレイヤーの魅力が伝わりやすいステージになるんじゃないかなと勝手に思っています。(選手は心臓が潰れてしまいそうですが)

まとめ

ざっくりですが、ついに始まったDDRのBPLについて紹介してみました。
少しでも参考になれば嬉しいです。

ちなみに、2023年2月10日(金)〜11日(土)にはJAEPO2023 KONAMIブースで2日間で完結するDDRのBPLのお試し版「BPL ZERO」が開催されるようです。(JAEPO 2023 KONAMI特設サイト
BEMANI LIVEもやるみたいですね、そういえばセガブースのLIVEではTAGさんがDJするみたいなのでどっちも見にいきたいなー悩むなーと思っている今日この頃です。。
それではまた〜

【2023/02/23追記】大会ルール変更:Lv.12も対象に

2023年2月22日に、BPLの公式ツイッターより「レギュラーステージ、 セミファイナル、ファイナルの1st match レベル指定を13-14から12-14に変更」する旨のお知らせがありました。
※本記事の内容も上記に従い変更反映済みとなります。


Lv.12はLv.13以上に譜面のボリュームやバリエーションが多いので、1st matchに出場する選手の守備範囲がグッと広くなりますね。これは大変そう…

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